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リスティング広告の罠

2013年05月31日配信
カテゴリ:開業後のクリニック経営

開業したからにはホームページを多くの人に見てもらい、知ってもらうことが 必要で、そのための検索エンジン連動型(リスティング)広告についてご紹介しました。

リスティング広告は、ホームページへのアクセス数が少ない時に手軽に集患できるものではありますが、利用する際に注意点もあります。

今回は前回の続きとして、今までの事例を踏まえながら、ご説明したいと思います。

「無料」サービスによるコストアップ

リスティング広告を利用する場合には、検索エンジン大手のYahoo、Googleのサービスを利用することになると思います。

それぞれ、Yahooプロモーション広告、Google Adwords(アドワーズ)と呼ばれているものです。

これらを利用する際に、広告掲載までのサポートを受けられるサービスが無料で行われています。

「無料」と聞くと、とてもお得に感じられるかもしれませんが、本当にそうでしょうか?

あるクリニックでは、無料だからということで、Yahooのサポートを利用して、広告掲載までやってもらいました。

結果として、確かにホームページのアクセスは劇的に増えたのですが、新規患者獲得にはほとんど結びつきませんでした。

よく見直してみると、広告に出したキーワードが単に「内科」や「歯科」などといった、あまりにも広いキーワードを全国的に掲載していたのです。

これでは、例えばクリニックが東京にあるのにも関わらず、北海道や九州の方にまでその広告を見せているようなものです。

この場合はキーワードを「地域名(例:中野区)内科・歯科」などだけに絞り、一定の地域(例えば東京周辺)のみ掲載されるようにしたほうが、費用もかからず対象となりそうな患者さんのみに広告を出すことができます。

広告というのはお金のかかるものですから、クリニックの患者さんになる方へ向けて効率よく発信すべきものです。

物理的に来ることのできない遠方の方や、クリニックを利用するはずもない方にホームページを見てもらっても、単にコストが上がるだけでお金の無駄使いになってしまいます。

もちろん要望を聞いて担当者が説明したのかもしれませんが、効果のないことが目に見えているような広告は絶対に避けなければなりません。

業者が求めるのは自社の利益

ここで注意したいのは、広告を提供する側の利害関係です。

YahooやGoogle、あるいは広告収入をビジネスにする業者は広告主(先生方)にできるだけ多くの広告費を払ってほしいのです。

広告出稿までのサポートを無料で提供することで、広告費をより多く払ってもらうのであれば、十分採算がとれるのです。

そうでなければ、わざわざ無料で提供する理由はありません。

少ない費用で結果を出すよりも、最大限の予算を使ってもらう、つまり先生方の利益よりも、自社(YahooやGoogle)側に利益のあるような結果になるのは自然の成り行きでしょう。

そのようなことは、よくある(飛び込み)営業についても当てはまります。

広告を利用するなど、インターネット上での露出機会が増えると、必ず来るのが、業者からの営業電話です。

インターネット上でさらにアクセス数を増やしたり、より効果的な集患施策を行うため、様々なサービスを提案してきます。

当社でもお問い合わせフォームを用意している関係上、様々な業者からの営業もありますし、電話もかかってきます。

全てのサービスが悪いとは言いませんが、明らかに損をするものも紛れていると言わざるを得ません。

業者が求めているのは自社の利益です。
それがクリニック側にとっても利益になるのかどうか、しっかり見極める必要があります。

よく「インターネットの事はよくわからないからおまかせで・・・」といった姿勢の先生もいらっしゃいます。

先生方は医療に専念すべきであるという意見もあるかもしれません。

でも、開業するということは経営者になるということです。

せっかく良い医療を提供していても、患者さんにうまく宣伝できず、お金だけ無くなっていく・・・、というのは避けなければなりません。

クリニック経営にとってプラスになるのかどうかを考えながら、集患の効果についても意識を持っていくことが重要です。

効果測定をすることで、より効率的な売上アップへ

リスティング広告を正しく行ったとして、次に必要なのは「効果測定」です。

広告を導入したことで増えたアクセス数が、新規患者さんの増加につながっているかを把握する必要があります。

そのためには、クリニック内で効果を測るための仕組みを用意するのが良いでしょう。

具体的には、初診の患者さんへの問診票に「どのようにクリニックを知ったか」ということを質問する項目を設けることをおすすめしています。

例えば「看板を見て」「知人の紹介」「ホームページを見て」などといった項目を用意し、当てはまる項目にチェックを入れてもらう方法です。

可能であれば、「ホームページを見て」という項目にチェックを付けた方への追加質問として、どの検索エンジン、キーワードからアクセスしたかについても項目に入れたほうが良いでしょう。

患者さんも全て覚えているわけではないので、完璧ではありませんし、全ての方がちゃんと答えてくれるかはわかりませんが、効果が明らかな形で見えやすくなると思います。

例えば1ヶ月にリスティング広告を50,000円使ったとして、新規の患者さんが50人増えたとしたら、1人あたりの新規患者獲得単価は1,000円となります。

そして、患者さんがクリニックを気に入りまた来院してくれたり、友達に紹介してくれたりすれば、さらに大きな売上となっていきます。

また、インターネット経由の患者さん、通りすがりに看板を見て来た患者さんの売上を出すことで、それぞれの利益率や傾向(保険診療、自費診療)なども 把握することができます。

このように数字として結果が出せれば、次の対策がとりやすいです。

効果があったと思う広告は続ければ良いですし、思わしくない様であれば広告自体の利用を考え直したり、設定やキーワードを変えたりすることで改善を加えていきます。

リスティング広告は、初めから完璧に行うことは困難ですが、その代わり予算内でいつでも追加・変更・削除をすることができると言う利点が有ります。

効果測定を随時行いながら、より良い結果を求めていくのが望ましい利用方法です。
少しずつ、より効率的な集患を目指していくことで、その後の売上につながっていくのです。

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