クリニック開業でよくある失敗例とその対策

勤務医の先生が、開業医になることに躊躇する理由は、「失敗しないだろうか?」という不安です。この記事をご覧になられている先生も、開業の失敗について調べていることと思います。
当社は、35年以上もの開業コンサルティング支援の中で、たくさんの失敗談を耳にしました。クリニック開業での失敗事例は、いろいろなブログ記事に記載されていることと思いますが、一般的によく耳にする失敗事例をご紹介いたします。また、その失敗事例から、「どのようにしたら失敗しないのか」「どうしたら低リスク開業ができるのか」を解説いたします。
一般的によく耳にする失敗例は、おおよそ次の4つに集約されます。
使い勝手の悪いクリニック内装で失敗

よくある使い勝手の悪いクリニック内装とは?
使い勝手の悪いクリニックというのは、実際に開業をした後に分かることです。よくある使い勝手の悪いクリニックとは、
- 院内全体の動線計画に無駄が多い
- 電源コンセントやLANの数が少なく、電源容量が不足したままになっている
- 最新の製品でない、型落ちの古い空調機器や電気設備を取り付ける
- 壁の中に入れるべき遮音材料などを省いて施工してしまう
- 患者さんの待合室が狭く、休憩室などの副次的な部屋が大きい
院内全体の動線計画に無駄が多い
来院した患者さんが受付から待合室・診察室・検査処置室を経て、一方通行でスムースに流れていかないと、診療の流れが滞って患者さんの診療をこなすことができません。
また、職員さんの動線も患者さんの行動と重ならない様に配慮して、バックヤードの動線を計画しないと、職員さんの業務効率が下がってしまい、多くの職員さんがいないと診療のサポートができなくなってしまいます。
こうした事は、クリニックの内装設計を行う際に、診療業務の内容を理解しない設計士が行う事によって経営効率の悪い、動線計画に無駄の多いクリニックが出来上がってしまいます。
電源やLANコンセントの多さ
電源コンセントやLANの数が少なく、電源容量が不足したままになっていると、医療機器の設置場所が限られたり、床の配線が邪魔になったりして、使い勝手の悪いクリニックになります。
さらに、必要な電源が確保されていないと、高圧撮影を必要とするレントゲン装置を導入できなかったり、美容皮膚科のレーザー装置を使用できなかったりして、必要な機能を想定したクリニックの経営そのものができなくなってしまうことがあります。
空調機器や電気設備
クリニックの内装工事で安い見積もりを出す工事業者の中には、空調機器や各種の電気設備などを安売り業者から仕入れて取り付けることがあります。その様な設備の場合には型落ちの旧型で性能が劣っていたり、倒産した会社から引き上げてきた機器を安く購入していたりする場合があって、メーカー保証がなかったり極端に短い保証期間しかない場合があります。
結局は安物買いの銭失いという事になって設備を入れ替えなくてはならなくなりますから、長い期間使用する設備機器は、信頼できる正規のルートから購入することが安心してクリニックを経営できる元になります。
遮音材料
一般の診療科でも診察室の声が外に漏れてしまうのを避けなければなりません。特に、精神科では音漏れ対策は十分に行う必要があります。
内装工事が出来上がってしまうと、壁の中は見えません。そこで、見積もりを安く提示する業者さんの工事では、こうした壁の中にあるべき遮音材を省いて施工することがあります。当然のことながら遮音性能が低下してしまいますので、患者さんからクレームの絶えないクリニックになってしまうことがあります。
患者さんの待合室が狭くて副次的な部屋が大きい
クリニックの収益は患者さんを診療することで生まれます。そのため、患者さんにとって居心地の良い場所づくりが大切です。その典型が待合室の広さです。
開業コンサルタントと提携している内装業者は、先生のご要望に沿った内装設計をします。ところが、テナント物件の広さが狭い場合でも、スタッフ思いの先生は、「スタッフの休憩室をつくりたい」とお考えの場合もあります。そうした副次的な機能としての休憩室を取るために、患者さんの待合室や診療に必要なスペースが狭くなってしまうことがあります。
「待合室も狭いし、診察室も狭い」ということになり、使い勝手の悪いクリニックになってしまいます。
なぜ使い勝手の悪いクリニック内装になるのか?
使い勝手の悪いクリニック内装になる主な原因は、内装工事費の安さだけで工事業者を選ぶからです。
もちろん内装工事費が安いと、借入金を低く抑えることができるので、それだけ返済が楽になります。しかし、使い勝手の悪い内装になってしまうと、開業後に使い勝手の悪さを我慢するか、追加で工事をしてもらうかの選択となり、いずれの場合も経営の悪化に直結する原因となります。いくら工事費が安くて借入金を少なくできたとしても、経営に悪影響を与えてしまっては元も子もありません。
このような使い勝手の悪いクリニックになる根本原因は、開業コンサルタントの経験不足だと言えます。開業コンサルタントの多くは、内装工事に知見が無いか不慣れなので、いくつかの内装工事業者に相見積もりを取り、先生に決めてもらうという手法を取ります。
建築に知見や経験の乏しい開業コンサルタントは、自分では意見せず、内装工事業者に設計を丸投げして、建築に関する知識のない先生に決めさせるようなことをします。
先生は、内装施工業者を選ぶ基準を持っていないので、工事費の安さだけで選んでしまうことがほとんどです。工事費の安い業者を選ぶということは、どこかで費用を削らないと利益が出ないため、電源やLNAコンセントの数を減らしたり、型落ちの安い設備機器を使ったり、壁の内部などの表面には見えないところを削ったりするわけです。
スタッフの休憩室については、「近隣のワンルームマンションを借りてください」と先生にアドバイスしても良いわけです。しかし、開業コンサルタントの知見が乏しいと、わざわざ先生のご要望に沿って、坪単価の高いテナントに、利益を生まない休憩室を設けてしまうということが起こります。
使い勝手の良いクリニックにするためのポイント
使い勝手の良いクリニックにするためのポイントは、
内装工事を安さだけで選ぶべきでないこと
はもちろんです。そのためには、
内装工事に知見の高い開業コンサルタントを選ぶこと
が何よりも大切です。
オクスアイの開業コンサルティングでは、内装工事の知見が高く経験が豊富なだけでなく、自社で内装設計と内装工事の施工まで行っています。
診療科目やテナント物件の広さや形状によって、使い勝手の良いクリニックの設計が異なります。また、先生のご希望もあります。それらの優先順位を明確にして、使い勝手の良いクリニックの内装設計と工事を行っています。
開業費用が想定以上にかかって失敗

開業費用が想定以上にかかってしまった失敗事例
開業費用が想定以上にかかってしまった失敗事例は、次のようなパターンです。
- 導入する医療機器に対応した電源設備が無い物件と契約してしまった
- 建物全体に火災報知器が設置されていない物件と契約してしまった
電源設備
整形外科や呼吸器内科などの高圧撮影を行うレントゲン装置や、美容皮膚科で使用するレーザー治療器などは、200Vの大きな容量の電源が必要となります。一般的なテナントには、これらの医療機器に対応した、大きな電源がきていない場合が多いです。建物全体に大きな余剰電源がある場合には、入居者が負担してテナントへの電源増設工事を行う必要があります。
そもそも余剰電源のない建物も多くあります。そういった建物は、クリニックの機能そのものが実現できません。そういった物件と契約してしまったら、契約を解除して撤退するか、不足した機能には目をつぶってクリニックを開業せざるを得ないという、大変残念な事になってしまいます。
建物全体の火災報知器
クリニックのように不特定多数の人が出入りする物件には、建物の大きさが一定の規模以上になると、建物全体に火災報知器を設置する必要があります。ところが建物の用途によっては、建物全体に火災報知器が設置されていない物件もあります。
火災報知器や非常ベルなどの消防防災設備はクリニックの院内に設置するものもありますが、クリニックが入居する事によってテナントビル全体に設置しなくてはならなくなってくる設備もあります。そうした消防法上必要となる設備が整っていない場合は、ビル全体の消防防災設備の追加工事を入居者である先生が負担しなければならなくなってきます。
こうした追加の費用は、数百万円ほどはかかる場合が多くありますので、開業資金を圧迫してしまい、経営を不安定にする要因になりかねません。
なぜ追加工事の必要性に気に気が付かないのか?
これも、開業コンサルタントの知見や経験の不足が原因です。クリニックは、オフィスなどとは異なり、テナント室内に供給されている電源よりも多くの電力を使用することもあります。また、建築基準法や消防法などいろいろな法律や制度の制約を受けることもあります。
開業コンサルタントにそれらの知見が少ない場合には、テナント契約後に追加の費用が発生することが判明して、手遅れになってしまうこともあります。
知見の無い開業コンサルタントに依頼をして、「開業日直前の消防検査のときに発覚した」ということになることになると、消防設備の追加工事のために、大きな工事費用が追加で必要になるばかりか、開業予定日に開業ができないことにもなります。
想定外の費用負担を減らすためのポイント
これも、内装設計と同様に、
建築関連の知見のある開業コンサルタントに支援を依頼すること
です。オクスアイでは、テナント物件の調査の時に、電源設備や消防設備の点検を必ず行っています。それによって、追加工事の有無を契約前に確認します。
追加工事が必要であれば、その費用を事業計画に盛り込むようにしています。また、事前に察知することで、その費用負担に関しても大家さん側と契約前に協議して先生の負担を最小限にとどめる様に調整しています。
資金繰りが悪くて失敗

資金繰りが悪いクリニックとは?
資金繰りとは、簡単に言えばランニングコストの支払いがスムーズに行えるかどうかです。クリニックが支払うランニングコストで、大きな金額のものは
- テナント賃料
- スタッフの人件費
他にも、医薬品や水道光熱費、Web代、消耗品費などがあります。
これらの支払いは、先生が患者さんを診療した利益から支払います。その残りが、先生のお給料やクリニックの利益となります。
クリニックの開業当初は、患者さんの数が少ないので、売り上げも少なくなり、ランニングコストの支払いが難しくなります。そのような状態でも、運転資金を十分に準備していれば、患者さんが増えて黒字化するまで、クリニックの経営を維持することができます。
反対に、運転資金を十分に準備できていない場合には、資金繰りが悪化して、場合によっては倒産することもあります。
資金繰りが悪くなる原因は?
資金繰りが悪くなる原因は、主に2種類です。
- 1.患者数の増加見込みを甘く見積もって事業計画を立てた場合
- 2.運転資金を十分に準備しなかった場合、もしくは運転資金を別の用途に使ってしまった場合
クリニックの開業資金は、銀行などの金融機関に融資を依頼することが基本です。そのためには、開業コンサルタントの協力の下で、事業計画を立てます。
その事業計画には、「開業何か月後には、患者さんがこれくらい来るようになる」と試算します。その利益を見込んで、必要な運転資金を計算します。その見込みを読み間違ってしまい、想定よりも患者さんの数が少なければ、運転資金を多く消費してしまって、資金繰りを悪化させてしまいます。
また、医療機器メーカー系の開業コンサルタントなどの場合に、「運転資金を他院には無い医療機器の購入に充てて、患者さんが来るようにPRしましょう」とアドバイスすることもあります。もし、そのアドバイス通りに医療機器を購入し、運転資金を減らしてしまい、そのPRの効果が無ければどうなるでしょうか。
資金繰りを良くするためのポイント
資金繰りを良くするためのポイントは、
運転資金を十分に準備しておくこと
です。また、先生ご自身で開業までに自己資金を貯めておき、いざというときのために現金として取っておくことです。
オクスアイの開業コンサルティングでは、患者数の伸びの予測を少なめに計画し、それでも資金繰りが充分に耐えられるように計画を立てます。そして、金融機関から運転資金を多めに調達することをお勧めしています。
金融機関から運転資金を多く調達するためには、いくつかのポイントがあります。オクスアイでは、そのようなノウハウもあるので、開業後の経営が楽に行えます。そうしたことで先生は診療業務に集中できるようになり、地域の患者さんに評判の良いクリニックにもなります。
患者数が想定より少なくて失敗
資金繰りのところでも少し説明しましたが、事業計画の患者数の読みの甘さの問題です。

なぜ患者数が想定よりも少なくなるのか?
開業コンサルタントには得意分野がある
先生方の多くは、「開業コンサルタントに任せたら安心」と思われるかもしれませんが、開業コンサルタント全員が、マーケティングに強いとは限りません。それぞれ得意分野があります。
例えば、クリニックの内装工事をしている業者さんが、開業コンサルタントを名乗っている場合もあります。そのような開業コンサルタントは、クリニックの内装工事については多くの知識を持っていると思います。ところが、事業計画や人材確保、開業後の経営などといった、専門外のことに対しての知見は乏しい場合がほとんどです。
そのようなことで、マーケティングの知見が乏しい開業コンサルタントに依頼した場合には、想定よりも患者数が少なくなってしまうことがあります。また、知見が乏しいが故に、初月から黒字になるようなバラ色の事業計画を立ててしまう開業コンサルタントもいます。
開業させたら「さようなら」の開業コンサルタント
開業コンサルタントによっては、開業させることが目的となっている人物も少なからずいます。その典型例が、医療機器メーカーの営業担当が開業コンサルタントを名乗っている場合です。
医療機器メーカーの営業担当者は、無料で開業コンサルティングを行っている人も多いです。そうした場合の経費はどこから得られるのかと言いますと、先生になるべく多くの医療機器を購入してもらうことで賄われています。
たくさんの患者さんが来ることを想定した事業計画を立てた場合には、設備投資の金額も大きくなり銀行からたくさんの融資を得る事になります。すると、その多くの融資でたくさんの医療機器を購入してもらうことができて、多くの利益を得られる仕組みになっています。
そして、開業後は「あとは先生が頑張ってください。さようなら。」となることもあるわけです。
患者数で失敗しないためのポイント
患者数で失敗しないためのポイントは、
開業支援経験の豊富な開業コンサルタントを選ぶこと
です。そのコンサルタントに、患者数が少なくても黒字化しやすいような現実的な事業計画を立ててもらうことです。
オクスアイでは、厳しめな数字で事業計画を立てて、それに基づいてクリニック経営をすることを基本としています。そして、開業資金は余裕を持って融資を受けて、運転資金を十分に確保しておくことです。そのために、金融機関に提出する事業計画は、運転資金に余裕を持てる様な事業計画を立てて融資の申し込みをしています。
このように、融資を受ける際の余裕を持った事業計画を立てることで、患者数が想定よりも少ないための失敗を防ぐようにしています。
また、手堅い事業計画を立てても、開業した後にさまざまなアクシデントが発生する場合もあります。そうした場合には、開業後も無料で経営コンサルティングを行っています。事業が安定した後でも、何か相談毎があれば、いつでも無料で対応しています。
オクスアイの開業コンサルティング
オクスアイのメリット
オクスアイの開業コンサルティングは、次のようなメリットがあります。
- なぜ開業したいのか、開業の目的と筋道を明確にできる
- 開業コンサルティングを一貫して行い、他の業者に依存することがないので開業の費用が安くなる
- 開業後は無料で経営コンサルとサポートを継続して受けることができる
- 医療機器や医薬品などの特定の業者とのしがらみがないので、自院に適した自由な選択が出来る
- 医療機器購入サポートで、メーカーの卸値のまま最安値で購入できる
- 建築基準法や消防法などさまざまな法律や制度に精通しているので、思いもしない高額な出費を抑えることができる
オクスアイがお役に立てる医師
オクスアイは、次のような医師にお役に立ちます。
- 低リスクで開業したい医師
- 開業に対する不安が大きい医師
- 開業した方が良いかどうか悩んでいる医師
- 開業したいが何をしたら良いかわからない医師
- 開業に関する専門的な知見を求める医師
- 利益を上げやすい開業をしたい医師
- 子育てをしながら開業したい女医
- 定年後にご自身の居場所を作りたい医師
オクスアイの無料相談は、何度ご相談いただいても無料です。東京やその周辺で開業を検討している先生は、オクスアイまでお気軽にご相談ください。


