オーダーメイドのクリニック開業コンサルティング支援

クリニック開業を検討されている先生方は、何のために開業したいのでしょうか?

開業スタイルや経営方針は、先生方が人生において何を優先するかによって異なります。
患者さんや地域に貢献する、勤務医よりも多くの収入を得る、ご自身の理想とする医療を提供する、などが主な理由かと思いますが、その他にも開業する目的は人により様々です。

ここでは、先生方それぞれの状況に合わせた、オーダーメイドの開業の一例をご紹介します。

1. 目指す医療の実現

病院勤務は医師としての研鑽を積むためには歩むべき道のりですが、組織に属することにより種々の制約も受けることと思います。
患者さんを数多く抱えているために十分な診療時間を確保できなかったり、分業により患者さんを部分的にしか診られなかったり、ご自身の考えを反映できないようなことがあり、診療体制に限界を感じることもあるでしょう。

病院の勤務医とクリニックの開業医の違いは、開業医は全てを自分で決定できる、という点です。
理想とする医療の形を思い描いていたとしても、病院勤務ではそれが果たせないのであれば、開業はその思いを叶える答えになるかもしれません。

クリニックは地域医療の最前線ですから、患者さんに認知され、プライマリ・ケアを果たせれば、地域住民の健康に寄与することができるでしょう。
患者さん一人ひとりと向き合う時間も増え、診察から治療までの全てを把握することができるので、結果がダイレクトに跳ね返ってきて手応えを感じることができると思います。 診療方針にも先生の考えを反映することができます。
予防に力を入れたいと思えば、クリニックで講習会を開催することも可能です。
自らの働きかけが重症化を未然に防ぐことにつながれば、医師としても意義を見出すことができるのではないでしょうか。

開業するクリニックが患者さんにどのような技術とサービスを提供していくのかをよく検討し、先生が目指す医療を実現して頂きたいと思います。

2. 子育てとの両立

女性の先生方にとっては、出産・育児と仕事の継続・復帰とは、非常に大きな問題ではないでしょうか?
子育てをしながらでも医師としての仕事を続けていける方法として、開業を考えることも可能です。

子育てと仕事の両立を目指す場合、開業の目的は金銭的な成功ではなく、自分らしく楽しい人生を送ること、と考えてください。
実際、目指す医療と収入と家庭の3つ全てを十分に満足させられる開業というのは、現実的には難しいです。
開業を検討する際には、何のために開業するのか?を明確にすることが大切です。

2-1. 開業はお子様が3才を過ぎてから

子育てと仕事を両立すると言っても、お子様が3才になるまでは子育てを優先した方が良いと思います。
3才までというのはお子様が一番かわいい時期ですし、母親に対して一生の恩を返してくれる時期でもあります。
仕事の忙しさにかまけてお子様とふれあう時間が少なくなってしまった、と後で後悔しないように、愛情をかける時はしっかりとかけてあげてください。

2-2. 自宅の近くで、小さい規模で開業する

お子様と過ごす時間を大切にするためにも、開業場所はご自宅から徒歩か自転車で通える所にするようお勧めします。
例えば、学校帰りにクリニックに寄ってお母さんと一緒に家に帰る、ということができれば、お子様も寂しい思いをせずに過ごせるでしょう。

また、小さい規模で開業することで家賃などのランニングコスト(固定費)を抑え、経営のリスクを軽減することが重要です。
毎月の経費が少なければ、少ない売り上げでも経営を黒字にすることができますから、経営に対する不安も解消することができます。

ただし、小さい規模で開業すると言っても、立地は良い所を選ばなければ患者さんが来てくれません。
賃料の単価が多少高めであっても立地の良さを優先させて、その代わり面積が小さい物件を選ぶことで家賃の総額を抑えることを考えましょう。

2-3. 得意技を作る

子育てをしながらの開業であれば、診療時間は比較的短くなると思います。
小さい規模で、短い診療時間で患者さんに来てもらうためには、近隣のクリニックとの差別化を図る必要があります。

医療技術の質を高めたり、他にない技術など、得意技を作ることで患者さんを獲得できるようになれば、小規模ながらも安定した経営が望めます。
開業準備の時から、患者さんに求められる医療サービスを提供できるかどうかを、よく検討しておいてください。

3. 50才を過ぎてからの開業

医師としてのキャリアを考えた時に、勤務医として勤め上げるのか、それとも開業するのかは、人生にとっても大きな選択になることかと思います。
特に50才を迎える頃には、定年も視野に入ってくるようになります。
開業は30代、40代でする先生が多いですが、50才を過ぎてからでも開業して成功する方法はあります。

3-1. 開業後の人生プランを立てる

50才を過ぎてからの開業となると、働ける期間にも限りがあります。
開業と同時に引退の時期も見据えておき、開業後の人生プランを考えておいた方が良いでしょう。

個人差はありますが、精力的に働けるのは60代くらいまでと考えられます。
70才を超えると体力も落ちてきますから、無理をせず、仕事を趣味のように楽しめると良いと思います。
そして、70代も後半に入る頃には引退も視野に入れる時期になります。
継承して譲渡費用を退職金代わりにできたら、円満にリタイヤできることでしょう。

3-2. 財産を活かして集患する

開業に当たっては、これまで培ってきた長年の実績が何よりの財産となります。
その財産を十分に活かして集患することが、開業成功への近道です。

まず、病診連携が可能な勤務先であれば、開業場所は勤務している病院の近くが良いでしょう。
病院で診ている患者さんに、開業するクリニックに来てもらうことを計画してください。
そのためには退職後も病院と良好な関係を維持する必要がありますので、何よりも円満退職が前提です。

また、長年かけて研鑽した医療技術を発揮できる環境を作ってください。
一から地域の患者さんに認知してもらうよりも、専門性をアピールして周辺の医療機関から患者さんを紹介してもらえるように連携することが大切です。

3-3. 運転資金に余裕を持つ

クリニックの経営には、通常、月に200万円前後の経費がかかってきます。
集患が思うように伸びなかったり、不慮の事故などでしばらく休診しなければならなかったりすると、手持ちの資金は急激に減少してしまいます。

開業資金の借り入れは、開業時には要件が整えば銀行などから比較的スムースに調達することができますが、開業後に資金不足になった場合はどこも貸してくれなくなります。
売り上げの予測を過大に評価せず、運転資金は十分なゆとりを持って準備しておく必要があります。

4. オクスアイのクリニック開業コンサルティング

開業する先生方のライフスタイルは様々です。
オクスアイでは、先生方の置かれた状況やご希望に応じて、最適な開業スタイルをご提案します。
女性の先生や、定年を控えた先生方の開業をお手伝いした実績も豊富です。
開業をご検討の際は、ぜひ一度ご相談ください。