医院開業の準備で必ずおさえておきたい4つの注意点

医院開業の準備で必ずおさえておきたい4つの注意点

医院開業の際は、戸建て開業で1年4ヵ月程度、テナント開業では1年程度の開業準備期間が必要です。その限られた時間の中で十分に計画を立て、準備していく必要があります。
今回は医院開業の準備において、とくに重要な4つのポイントについてご説明します。

1. クリニックのコンセプトは自身の技術と経験・実績を生かして決める

まず、他院との差別化を図り競合に埋もれないクリニックを開業するために、クリニックのコンセプトを固めましょう。クリニックのコンセプトを具体的に決めることで、開業場所や診療時間の選定をスムーズに進めることができます。

クリニックのコンセプトは、

*自身の技術と経験、実績を活かした診療ができる分野であるか
*自身の医療に対する考えや問題意識に沿っているか

ということをとくに意識する必要があります。

たとえば、サラリーマンなどを客層として想定するならば、立地は駅の近くやオフィス街がいいでしょう。また、診療時間は帰宅時間に合わせて遅くまで営業するのが望ましいです。

ここで打ち出されるコンセプトは、クリニックの強みやセールスポイントに直結します。どうして勤務医をやめてまで開業したいのか、目的意識を明確にしたうえで決めましょう。

2. 開業地は競合が少なく、今後人口が減少しない地域が理想的

コンセプトが固まれば、開業場所をある程度絞り込めるようになります。
その際には、開業予定地で一日にどの程度の患者数が見込めるかを調べる「診療圏調査」を行いましょう。

この調査によって、以下のポイントが把握できます。

*競合医院の実態
*地域人口の分布と年齢構成
*人口の推移

クリニックの安定経営を考えれば、競合クリニックが少なく、今後人口が減少しない地域が最も理想的でしょう。ただし、選定の条件は先に立てたコンセプトによって異なります。

土地・物件の購入、賃貸契約は、準備や手続きに時間がかかることもありますので、できるだけ開業地選定の基準を明確にしておく事が望ましいです。

3. 資金調達と各種手続き申請を忘れずに

開業地の選定が完了したら、次に入居条件の交渉、または資金調達のための借り入れ交渉が始まります。医療機器や備品、広告宣伝の費用もあわせて考慮し、資金調達を行ってください。開業後にも運転資金に余裕を持てるような資金計画を行いましょう。

また、ここで忘れてはいけないのが、開業に必要な諸手続きの申請です。
クリニックの開業には、以下の手続きがすべて必要になります。なお、診療科目や診療内容によっては、これ以上の手続きが必要になるのでご注意ください。

*診療所開設届(保健所)
*保険医療機関指定申請書(厚生局)
*施設基準(厚生局)
*診療用X線装置備付届(保健所)
*麻薬管理者・施用者免許申請書(保健所)
*生活保護法指定医療機関指定申請書(福祉事務所等)
*母体保護法指定医師指定申請書(地区医師会)
*結核予防法指定医療機関指定申請書(保健所)
*労災保険指定医療機関指定申請書(労働基準監督署)

診療所開設届と保険医療機関指定申請は、一番肝心な申請です。

「診療所開設届」と「保険医療機関指定申請」について説明します。

診療所開設届は、開業して10日以内に管轄の保健所に提出することになっています。ただし、提出時には事前に窓口へ相談しておく必要があります。事前相談なしに提出しても通ることはまずないでしょう。
相談時には、院内のレイアウトやクリニック名称の使用可否などの指導が行われます。そのため、早めの対応が必要になるのです。

保険医療機関指定申請は、保険診療を行う「保険医療機関」としての指定を受けるために必要な手続きです。万一、開業時に保険診療が行えないとなると、開業の時期を延ばさざるを得なくなり、資金繰りも悪化してしまいます。

4. 診療科目の需要が高い季節に合わせて開業する

クリニックは、診療科目によって需要の高い季節が異なることが多いです。たとえば、以下のような具合です。

*内科・小児科…風邪やインフルエンザが流行する「秋から冬」の需要が高い
*耳鼻科…花粉が飛散する「春先」の需要が高い
*皮膚科…あせもや虫刺されが増える「夏」の需要が高い

つまり、内科や小児科の場合は需要が増える冬場の開業が理想的だということです。

ただし、そうした需要のピークに合わせて開業を急ぐことは危険な場合もあります。今後の経営を考えれば、院内のサービスや医療機器の選定に時間をかけ、患者さんによりよいサービスを提供できるように準備することのほうが先決です。

医院開業では早めの準備と綿密な計画性が求められる

以上、医院開業に関する4つのポイントを説明してきました。
医院開業の際はご自分の経験や強み、医療に対する心構えをコンセプトとして打ち出し、それを元に開業地を選定することが大切です。

また、数多くの手続きを遅滞なく行うとともに、無理のない資金計画を練る必要があります。早め早めの行動と綿密な計画性の両方が求められるのです。

しかし、開業におけるすべての準備を一人でこなすのは大変難しいことです。コンサルタントなど、相談できるパートナーも確保したうえでスムーズな開業準備を進めていきましょう。

まずはお気軽にご相談ください。お電話でのお問い合わせは03-3233-8669

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