スマートな内覧会の進め方

令和2年から3年までの2年間は、コロナ禍の影響で、新規開院したクリニックの内覧会は、ほとんど行われませんでした。

ワクチンの接種も進み、今年になって、ようやく落ち着きを取り戻した感があり、新規開業するクリニックでは、内覧会が再開されるようになってきました。

内覧会の注意点と進め方

クリニック開業する先生方は、内覧会も初めての経験なので、注意すべき点についてお話しさせて頂きます。

先ず、内覧会で大切な事は、来て頂いたお客様に好印象を持って、お帰り頂くと言うことです。
当たり前のことですが、内覧会の進め方を間違えると、全く逆の結果となってしまいます。

先ず始めに、来院するお客様の対象を分けることが大切です。

一般的には、日曜日に内覧会を行いますが、10時~15時までの間には、開院チラシなどで近隣の方にお知らせする、一般の患者さんを想定したおもてなしを行います。

次に、医師会や教授・医局の先輩など、VIPを含めたご招待客へのお披露目を、15時~16時の間に行います。

最後に16時以降は、ご親族やご友人などへのお披露目と、御祝いの会を兼ねた、気のおけない仲間の祝賀会として下さい。

時間帯によって、来院する方の対象を分けることによって、それぞれの方に適した応接をする事が出来ます。

例えば、ご近所から患者さんになりそうな方が来ているときに、VIPやご友人が来てしまったら、そちらの方への対応が先になってしまい、せっかく予約が取れそうな患者さんが来ても、ポツンと放置されてしまったと言うような、印象を持たれて帰ってしまう結果になります。

せっかく、来院されたゲストへの対応に専念できるように、時間帯を分けて対応することが効果的です。

応対するクリニックのスタッフに関しては、ペットボトルの飲料と、人数分のお弁当を用意して、適宜休憩を取りながら食事も交代で済ませて下さい。

内覧会に来られた方へのお礼

開院祝のお花も沢山届くと思います。
送り状とお花の写メを取る係を決めて、後日お礼状を送って下さい。

最近は記念品として、エコバッグを用意することが多くなってきました。
10時からの患者さん向けの内覧会では、院内に入った時に記念品を差し上げて下さい。
帰りだともらえない人も出てしまいます。
また、来院された人数をカウントする係の人も決めておいた方がよろしいと思います。

お客様向けに小さなペットボトルのお茶などお出しする場合もあります。

小児科の内覧会では、お子様向けのゲームや風船など、楽しめるものがあると、子供さんにも喜んでいただけけると思います。

院長先生への、医療相談などを希望される方が居た場合には、1人5分程度で終わらせて下さい。
それ以上の、詳しいことは診察して相談しましょうと言って、予約を取って頂くとよろしいと思います。
ご相談を希望する方がいらっしゃれば、なるべくお待たせしないで多くの方とお話する事が大切です。

また、院長先生はお客様が院内にお入りになったときに、なるべく多くの方にご挨拶をして頂くと良いと思います。

次に、15時からのご招待客様には、お菓子などの手土産を用意しておいた方がよろしいと思います。
お客様によっては、お茶のご用意なども出来た方が印象が良くなります。

ご招待されたお客様は、お祝い金をお持ちになる方がいらっしゃると思います。
その場合、後日お礼状と半返しくらいのお品をお送り下さい。

教授など、VIPの方にお車代などをご用意する場合には、手土産のお菓子の手提げ袋などに『お車代』と書いて封筒に入れて、お渡しして下さい。

手土産もお車代も、お客様がお帰りになるときに、さりげなくお渡しする方がよろしいと思います。

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