勤務先の病院で診ていた患者さんに新規開業クリニックに来て頂く方法とは？

新規開院後のクリニックに、今まで病院で診ていた患者さんに引き続き来てもらうようにする事は、事業計画上大変有効な手段です。

開院したばかりのクリニックにはどのくらい患者さんに来てもらえるか分かりません。

開院前の広告宣伝など、プロモーションが成功して、内覧会などにも多くの見学者に来ていただくことが出来た場合には、開院してから診療が始まった時にも、まずまずの来院数が有ると思いますが、しばらくの期間は来院する患者さんの数は安定しないでばらつきが大きく出てきます。

この様な時期は売上げが少なくて経営的に赤字の期間となります。ところが、これまで病院で診ていた患者さんに来て頂く事が出来れば、開院初日から予約患者さんを確保する事が出来て、開院後の早い時期から有る程度の売上げを確保しておくことが出来ます。結果的に、運転資金のロスを無くすことが出来て、早期に安定した経営に移行することが可能となります。また、開院当初に患者さんが来なくて院長の気持ちが落ち込んでしまうことを防ぐ事も出来るでしょう。

但し、この方法を上手く行かせるためには、先生ご自身が病院勤務の最後まで一生懸命に患者さんに向き合って、日常の診療をより一層真剣に取り組んで、患者さんとご家族から大きな信頼を得られるような行動をしなくてはなりません。

患者さんがドクターに期待することは、自分の身体の事を真剣に考えてくれているかどうかと言う事です。病院に多くの医師が居る中で、本当に真剣に治療に取り組んでくれる医師が居れば、開業して居なくなったときに、今までの様に真剣に診てくれる医師が病院に居なければ開業した先生を探して新規開業のクリニックに受診に行きます。

この様に会開業初日から予約患者さんを獲得することが出来れば、新規開院のスタートでつまづく事はありません。その上で安定的にクリニックを繁栄させていくためには、 開業した場所で新規に患者さんを獲得する事であり、さらに継続して患者さんを獲得していく為の毎日の経営努力です。

新規開業の場合には、必ずしも先生ご自身の専門分野の患者さんが主体になるとは限りません。開業場所の地域社会から求められる要望に対して、ご自身が自在に対応していくと言うことが最も重要なことと言えます。

開業した多くの先生方が、勤務していたときとは違う層の患者さんの診療にあたっています。柔軟に対応していくことが必要かと思います。