開業ドクター インタビュー
公園の緑と青空がよく見える診察室で、患者さんにしっかり向き合うクリニックを
こころテラス・公園前クリニック
(心療内科・精神科・内科)
中川潤先生
「こころテラス・公園前クリニック」は、2023年5月に東京都杉並区に開院しました。
東京メトロ丸の内線東高円寺駅から1分の場所で、心療内科・精神科・内科として診療を行っています。
勤務先の院長に背中を押され、開業へ
開業をしようと思ったきっかけを教えてください。
当時勤務していたクリニックで、院長先生から「中川君は患者さんも多くなってきたし、そろそろ開業を考えてもいいんじゃないか」と、おっしゃっていただいたのがきっかけです。
いつか開業できたらいいな、とは考えていたものの、具体的に行動することはなかったのですが、背中を押される形で準備を始めました。
開業するための情報はどのように探したのですか?
ホームページを見たり、Zoomのセミナーに参加したりしました。開業のための情報収集を既に始めていた同僚からも話は聞いていましたし、色々な方法で開業についての情報を集めていましたね。
クリニック開業の支援をしている会社に問い合わせをして、お話を聞いたりもしました。
何社に問い合わせされたのですか?
オクスアイさん以外には、2社に問い合わせました。
問い合わせをされた2社はどのような印象でしたか?
まず1社目は、メンタルクリニックの競合が少ないところで開業することを強く勧められていましたね。
担当のコンサルタントの方からは、「まだ競合が少ない埼玉エリアで開業すれば、患者さんはたくさん来ますよ」というアドバイスをいただきました。
もう1社の方からは、あまり私に馴染みのない、北区や練馬区での開業を勧められました。
勤務先の院長先生からのご協力もあり、開業する時には患者さんをお連れする許可をいただいていました。
杉並区とか中野区のような、新宿の西側からいらっしゃる患者さんが多いことを考えると、私の描いている開業場所のイメージとは違うと感じましたし、私の自宅からも遠いということもあって、その2社に依頼することは現実的に難しいと思いました。
それでオクスアイさんにお話を伺いたいなと思ったんです。
オクスアイはどのような印象だったのですか?
まず、ホームページの印象が良かったです。
開業実績のページを見た時に、私が開業したいと思っていた都内のエリアでメンタルクリニックを開業されている先生がたくさんいらっしゃいました。
これまでの勤務経験から、外来診療のやり方は身につけさせていただいたと思っていて、自分が作るクリニックのイメージは持っていました。
それを踏まえて、ハードウェアである建物や箱作りの部分でも具体的な情報をたくさん持っていらっしゃるオクスアイさんがいいなと思いましたね。
他社が馴染みのない場所での開業を勧めてくる中で、オクスアイは新宿周辺での開業についてどのようなコメントをしていましたか?
初めてオクスアイ社長の金村さんとお話しをした時に、「都内でも心療内科の需要は十分にありますので、きちんとやれば問題ないですよ」とおっしゃっていただきました。
多くの開業を手掛けてきた経験からの発言で、とても印象的でした。
クリニックのスタイルについてはどうでしょうか?
自分の能力・体力を考慮して、できるだけ一人で患者さんに対応して、質の高い診療を提供をしたいという思いがありましたし、細々とやっても十分な生活ができるくらいの形で開業したいという考えもありました。
このような考えを金村さんに伝えると、「週3日だけ診療している先生もいらっしゃいますよ」といったように、様々なライフスタイルやビジョンに合わせた開業の事例や提案を出していただけたのはとても良かったです。
一目惚れの物件、同じビルでの開業支援経験のあったオクスアイ
開業場所として、新宿の西側を中心に物件を探されたのですね?
そうですね。最初は中央線沿線で考えていました。
ただ、既に知り合いの先生方が開業されているエリアもあり、そこに入っていくのは気が引けましたし、あとは家賃の問題ですね。
中央線沿線は、家賃が高かったですね。私の自宅のある武蔵野市や国分寺、多摩エリアまで行けば安くなるかなとは思っていましたが、そうでもなかったです。
そのため、中央線沿線近くの別の地域で物件を探すことにしました。
そして、この場所を見つけることになりました。インターネットのテナント情報に載っていたもので、何ヶ月か空いていた物件でした。丸ノ内線の駅の真上にあるマンションの2階です。
目の前に公園があって、都会とは思えないような自然が豊かな環境でアクセスも良い場所ですが、築年数が50年近く経っている古いビルなんです。
偶然でもあり、オクスアイさんにお願いするきっかけの1つでもありますが、同じマンションには東高円寺ウィメンズクリニックさんもあり、オクスアイさんが開業をサポートされたと知りました。
内装をする時に、万が一問題があったとしても、ご経験があるので大丈夫だろうと思った経緯もあります。
診察室には南向きの大きな窓があって、そこから公園の緑がバーッと見えてとても綺麗なんです。メンタルクリニックに来られる患者さんにとって、絶対に良い環境だと感じました。
最終的には理詰めというよりも、一目惚れに近い形で物件を選びました。
開業準備期間は忙しかったですか?
オクスアイさんにはお世話になって、書類関係の仕事などはほとんどお任せさせていただきました。
ただ、私自身が少し心配性なので、自分でも色々調べてやっていきたいという気持ちもあり、忙しかったですね。
医師国家試験の勉強と大学院の博士論文、それに通常の業務が一気に重なるようなレベルでした。
クリニックの工事は順調でしたか?
非常に順調に進んだと思います。
クリニックの内装工事は開院日の約3ヶ月前から始まりましたが、オクスアイさんからは毎日工事の写真をメールで送っていただきました。そのおかげで工事の様子や進捗が手に取るようにわかりました。
それに、例えば月曜日にちょっと早く仕事が終わって、ふらっと現場に立ち寄ったりすることもありましたが、オクスアイさんのスタッフの方々や作業員の方々が心良く迎え入れてくださり、様子を見せてくださいました。
とても信頼できると感じましたし、丁寧に工事を進めてくださっているのが分かり安心しましたね。
工事中のトラブル等には問題なく対応できましたか?
大きなトラブルはありませんでしたが、古い建物だったためアスベストが見つかったりと、マイナートラブルがいくつかありました。
全てオクスアイさんにお任せでしたが、丁寧に対応していただきました。追加費用が発生することも事前に伝えていただいたので、安心してお任せすることができたと思いますね。
クリニックの内装については、希望通りになりましたか?
オクスアイさんには建築のプランを立てていただき、図面を作成していただきました。
建材や壁紙、ドアノブなど、ありとあらゆることを聞いてくださって、進めていきました。
私自身初めての経験でしたし、家を建てたこともなかったので大変でしたが、出来上がったクリニックを見てとても満足しています。
最初は漠然としたイメージしか持っていませんでしたが、オクスアイさんの協力のもと、具体的な形にしていただけて感謝しています。
開業準備中、オクスアイからのアドバイスで何か印象に残ったことはありますか?
私の場合は、勤務していた新宿のクリニックから既存の患者さんをお連れすることができるということで、非常にアドバンテージがあるということは自信を持っておっしゃってくださいました。
「カウンセリングに力を入れるといいですよ」というお言葉も印象的でした。
もちろん、私自身も専門家としてカウンセリングの重要性を理解していますが、オクスアイさんからのアドバイスを通じて、ただ単にちょっとお話をして、お薬をもらって、様子を見る、というだけではなく、患者さんの抱える問題や葛藤をカウンセリングを通じてサポートすることは、患者さんのニーズからするとすごく大切なんだということを再認識しました。
オクスアイ社長の金村さんの視点から教えていただいたことで、医師としての役割について新たな気づきを得ることができました。
緑や空を目の前にして、患者さんが気軽に来院できるクリニックを
開業準備期間を振り返って、その他印象に残っていることはありましたか?
今までは勤務医、いわゆるサラリーマンでしたので、商売を一から始めるというのは初めての経験です。右も左もわからなくて「果たしてうまくできるのか?」という不安はかなり強かったですね。
オクスアイ社長の金村さんに、メールで、または直接お会いしてご相談をすると、数々の開業をプロデュースされた方だからこその経験豊富なアドバイスをいただけたことで、「大丈夫そうだな」と思えました。
また産みの苦しみというか、新しく自分でクリニックを作って経営者になる事の大変さや、色々な業者さんともやり取りしないといけないことなど、そういった経験も全然なかったので、40歳を過ぎてから社会勉強をするような感覚があったことも印象に残ってますね。
クリニックをオープンして、勤務医の頃と比べて変わったことはありましたか?
実際の診療に関しては、前の勤務先のクリニックで5年間外来診療をやらせていただいた経験もあったので、大きな変化はありませんでした。
でも、ゼロから作り上げた建物の中で、自分が診療できるゆとりは大きいと思っています。
診察中でも緑や空が目の前に見えて、晴れている日もそうでない日も、天候や自然の状況がわかるということは、メンタルの問題を抱える患者さんにとっても私自身にとってもプラスになっていると思っています。
そういう意味で、以前よりもストレスは軽減されたと感じています。
クリニックの経営者として意識していることはありますか?
まずはスタッフの方々ですね。
受付事務の方2人と心理士の先生1人の計4人で働いていますが、きちんと給料を出していかないといけないという責任感もありますし、その方々が働きやすい環境を提供しなければならないという経営者の視点もあります。
グループのリーダーやまとめ役としての意識もだんだん芽生えてきたかなと思いますね。
最近のオクスアイからのサポートはありますか?
先月の売上と経費の1ヶ月間の集計を出して、今後の売上予測をいただく予定です。
ありがたく楽しみにしています。
オクスアイのスタッフの方から、オクスアイ社長の金村さんは「ドクターからの連絡を喜ぶタイプですので、開業後もどんどん連絡してあげてください」とお聞きしました。
金村さんはエネルギッシュで人懐っこい方なので、細々としたことを伺っても嫌な顔一つせずにお応えしてくれると思っています。
今後の目標はありますか?
以前の勤務先は都心でアクセスの良い場所にあり、他県からも患者さんが訪れる専門性のあるクリニックでした。
ここのクリニックはそこから少し外れた郊外にあるので、地元の患者さんがとても多いんです。
開業してから約1ヶ月経ちましたが、ちょっとした悩みや困りごとの相談が多いと感じています。
アクセスがしやすく、相談しやすい、地域に開かれたクリニックとして、患者さんが気軽に来院してもらえたらいいなと思っています。
現在開業を考えている先生方へアドバイスがありましたら、教えてください。
まず1つは年齢ですね。
若ければ若い方がいいと思います。医者としての経験や能力の問題もありますが、勤務しながら開業準備もするということは、44歳の私自身はものすごく大変でした。その両立をしてもこなせるスタミナのある30代後半ぐらいで開業すると、もっと余裕を持てると思います。
開業したいというお考えをお持ちの方は、早めに具体化して行動すると良いですね。
もう1つは、周りの人々のサポートだと思います。
ご家族や周囲の友人、上司など、そういった方々の理解がないと開業を進める上で精神的にも辛くなってくると思います。
クリニック開業のプロセスを半年以上経て、開業は色々な人の協力や理解があってこそできるもので、自分一人で進めるものではないと感じました。
周りの人々のおかげで自分の夢を実現することができるということを理解していただけると、スムーズに開業できるんじゃないかなと思いますね。
インタビューに答えてくださったのは
こころテラス・公園前クリニック
東京都杉並区、東京メトロ丸の内線東高円寺駅から徒歩1分の場所、診察室からは公園の緑や空を見渡せる環境の中で診察をしている。
中学生から成人、高齢者まで幅広く診察するメンタルクリニックとして開業。
また国際化・多様化する地域に貢献するため、英語によるメンタルヘルスケアにも取り組む。
- 所在地
- 東京都杉並区
- 開業年月
- 2023年5月
- 科目
- 心療内科・精神科・内科
- 開業の特徴
- 新規開業
- ホームページ
- こころテラス・公園前クリニック
コンサルタントより一言
中川先生ご開業おめでとう御座います。
勤務先の院長先生からの応援と、先生を慕って来てくれる多くの患者さんに恵まれて、順調なスタートを切ることが出来ました。
都心の地下鉄駅の真上にある好立地でありながら、診察室の窓からは公園の緑がいっぱいに広がっている様子がよく見える環境の良い場所に巡り会えたことは、これから先、一生の財産になる事でしょう。
『診察室の窓からお日様の異動する様子が見られるのは初めての経験です。』と言って頂いた先生の言葉が印象的でした。
先生の誠実で緻密な診療姿勢が、たくさんの患者さんの共感を得る事と思います。
開業準備中の最中にも、ご家族を大切にする先生のお姿が微笑ましく感じました。
これからもご家族を大切にして健康に気をつけて、いつまでもお元気でお仕事を続けて下さい。