開業ドクター インタビュー
予想外の仕事減を期に決意、午後3時に仕事を終えるためのクリニック開業
市川アップル耳鼻科
(耳鼻科)
髙澤玲緒先生

「市川アップル耳鼻科」は、2025年3月に千葉県市川市に開院しました。
JR総武本線 市川駅より徒歩2分の場所で、耳鼻科として診療を行っています。
開業することに自信を無くしていた時に出会ったオクスアイ
なぜ開業しようと思ったのですか?
勤務していたクリニックの都合で、それまで週4日で働いていたところが、週1日しか働けなくなってしまったんです。
時間に余裕ができたこともあり、「これからどうしよう・・・」と改めて考えることになりました。
非常勤の勤務先を新たに探すことも考えたのですが、自分のスタイルで長く続ける方が自分に合っていると思い、開業を決意しました。
勤務先でそのまま働き続けることができたら、開業するつもりはなかったんですか?
そうですね。同じ勤務先で15年くらい働いていましたし、それまでは開業することは考えていませんでした。
開業医になることを決意する中で、開業についての情報はどのようにして集めていたんですか?
まずはインターネットですね。
あとは、学生時代の同級生や友人などがすでに開業していたので、開業についての生の情報を聞くことができました。
開業コンサルティング会社に直接相談はされたのですか?
友人達からも別の開業コンサルティング会社さんを紹介してもらいましたし、インターネットで自分で探した会社さんも含め、全部で5件の会社さんに、開業の相談をしました。
実際にご相談をされた時、どのような感じだったのでしょうか?
私は子供が3人いて、午後2時、3時には仕事を終えていたかったのです。
開業ついて相談した担当の方々にそういう話をすると、「いや、午後も働かれた方がいいですよ」と皆さん言われるんですよね。
「大きく開業するのが当たり前」みたいな感じで、最初の1年は少なくとも自分でフルで働いて、2年以降は非常勤の先生に来てもらえれば、というような感じだったんです。
不動産の紹介もしてくれたのですが、家賃が高かったり、広すぎたりするものばかりで、自分のイメージとは違うと感じていました。
そんな時にオクスアイを知ったのですね。
もっと地に足がついた感じで開業したいと思ってインターネットで調べていたところ、オクスアイさんのホームページを見つけたんです。
ホームページ内でも、午前中の診療だけで開業されたケースも紹介されていたので、背中を押された感じもあり、オクスアイさんにも開業の相談をさせてもらうことにしました。
オクスアイとお話された時は、事務所に行かれたんですか?
いえ、最初はオンラインでお話しました。
どのようなお話だったのでしょうか?
「全然大丈夫ですよ」とオクスアイの社長の金村さんが言ってくださったんです。
今までは否定されてばかりで、「自分には開業は厳しいのかな」と自信を無くしていたので、安心することができました。
「このまま進んでいいんだ」という自信と希望が持てたという感じですね。
それで、オクスアイで開業を進めていくことを決めたんですね?
オクスアイさんで開業コンサルティングをお願いすることにしたのは、物件が決まってからです。
勤務日が減って時間があったので、近所の不動産屋さんに相談して、「こういう物件があれば連絡ください」とお願いしていました。
このクリニックの物件は、近くの不動産屋さんに紹介してもらったものです。
良いと思った物件を誰に見てもらおうかと考えた時に、やはりオクスアイさんに見て欲しいと思って連絡しました。
実際に現場を一緒に見て、「ここはいいですね。大丈夫です」とお答えいただき、そこからオクスアイさんとの開業準備が始まりました。
他社の候補が全くなかったわけではありませんが、最終的にはコンサルティング会社さんとの相性もあると思います。
オクスアイの皆さんは真面目で誠実だし、会社に打ち合わせに行った時の、安心して座っていられる感じが私には良かったです。
初めてのことばかりの中、順調に進めていく開業準備
開業場所の希望はあったのですか?
はい。市川駅近くで、自宅から歩ける場所ですね。
このクリニックの場所は自宅から歩いて15分くらいです。
クリニックをオープンする時期は何か意図があったのですか?
クリニック自体は2ヶ月前(2025年1月)の時点で開業できる状態ではありましたが、長女の大学受験の時期と重なったので、その影響がなくなる3月に開業することにしました。
クリニックについて、こだわった点やオクスアイに注文した点はありましたか?
明るくて、温かい雰囲気のクリニックをお願いしました。
ユニットを置く場所や、発熱の患者さんがいられる部屋を作りたいという要望はお伝えしました。
クリニックの工事は順調に進みましたか?
非常に順調でした。昨年(2024年)8月に解体工事が始まり、9月から12月くらいの期間、3ヶ月くらいで工事が完成しました。
部屋が細長いので、間取りはいろいろと工夫してくださったと思います。
このクリニックのビルが古い建物なので、排水の問題でレイアウトや部屋の配置に工夫が必要なところもあったようですが、工事が途中で止まることはなかったですね。
開業準備期間で大変だったことはありますか?
直前の開業準備で、物品を揃えたりするのは大変でしたね。
でも、スタッフの方々が優秀で、足りないことは全部気づいてやってくれて、とても助かりました。
自分一人じゃ何もできないんだなと思いましたし、本当にありがたかったですね。
オクスアイからのアドバイスで、ためになった話はありますか?
初めてのことばかりなので、お金のやりくりのお話は、とてもためになりました。
人事に関しても、とてもお世話になりましたね。採用面接に同席してくれて、「こういう強い感じの人だと、先生は言いくるめられてしまうかもしれませんね」とか「優しい雰囲気の方がいいですよ」とか、合間にいろいろ助言をいただきました。
自動精算機を入れたいと思った時にも、「キャッシュレスにしたほうがいいですよ」とアドバイスをいただきました。
確かに一理あるなと思ったんですよね。時代の流れに逆行するのに、わざわざ精算機を買う必要はないですし。
私は優柔不断で迷いが多く、分からないことばかりの中で1人で決めていかなけれいけない時に、ズバッと言ってくださって助かりました。
オープンから多くの患者さんが来院するクリニック
オープンしてすぐに多くの患者さんが来院されたとお聞きしましたが、何か理由はあったのですか?
ちょうど花粉症の時期だったことと、近隣の耳鼻科が2件たまたま閉院されたのが重なったようです。
それで開業初日から、予想以上に多くの患者さんに来ていただいたという事情がありました。
現在開業された後で、今までと変わったことはありますか?
院長として、全体を見なければいけないことはありますが、仕事の内容はあまり変わらないなと感じています。
当たり前なんですけど、今までやってたことと同じことをやるんだなと思うと、ちょっと面白いですね。
また、1つ1つの細かいことも把握しなければならないことに気づきました。
例えばネブライザーの薬の中身について、名前は知ってはいても、それがどのくらいの量入っているのか、勤務医の頃はあまり気にしていなかったので、新鮮に感じました。
仕事の時間についてはどうですか?
毎日仕事して、だいたい3時くらいに家に帰るというパターンで、開業前の時期よりは、仕事の時間は増えましたが、元気です。
今まで車通勤だったのが、歩きになったので、圧倒的に健康になった気がします(笑)。
クリニックの経営者として、何か意識するようになったことはありますか?
人がとても大事だと思います。
今いるスタッフにとても感謝していますし、自分も含めて、元気に長く続けられる職場を作っていきたいと思うようになりました。
開業後、オクスアイからのサポートはありましたか?
ちょうど一昨日、オクスアイ社長の金村さんが来ていただき、資金繰り表の説明をしてくださいました。
どのようなことを言われたのですか?
直近の数字を見てくださって、「このままで大丈夫でしょう。今後の目標としてこれぐらいの数字を目指していけばいいんじゃないですか」とアドバイスをいただきました。
スタッフの方の勤務体制と人件費のバランスについてもお話をしましたね。
今後のクリニックとしての目標はありますか?
そうですね。安定して長く、働く人も働きやすく、クリニックを続けられるようにしたいと思っています。
この地域に貢献できて、患者さんも安心して来られる場所を作っていくのが目標です。
現在開業を考えている先生方へアドバイスがありましたら、教えてください。
今でも、時々フッと不安が襲ってくることがあるんですけど、やることは今までやってきたこととあまり変わらないんですね。
今まで培ってきたことが絶対に土台になっているので、それを持っていれば問題ないと思っています。
インタビューに答えてくださったのは
市川アップル耳鼻科

JR総武本線 市川駅より徒歩2分の場所に開業。
耳・鼻・のどの事なら、何でも相談できる身近なクリニックとして、開業後すぐに地域にとってなくてはならない存在となっている。
ちなみに、クリニック名の「アップル」はお父様の歯科医院の名前に由来している。
- 所在地
- 千葉県市川市
- 開業年月
- 2025年3月
- 科目
- 耳鼻科
- 開業の特徴
- 新規開業
- ホームページ
- 市川アップル耳鼻科
コンサルタントより一言
髙澤先生、ご開業おめでとうございます。
長年勤務していたクリニックで、勤務の日数を大きく減らされてしまったために、これからの生き方の1つとして開業のご相談をお受けしました。お子様の受験や子育てをしながらのライフプランについて相談した結果、平日の半日だけの開業プランを実現することになりました。
毎年のように花粉症の患者さんが増えていく中で、耳鼻科の開業にも追い風となりました。
近隣に小さいお子様が多い地域でしたので、内覧会にバルーンアートのショーを企画したところ大勢の来客があり、開院の初日からも順調に予約患者さんに来院していただくことが出来ました。
いつも明るくニコニコしている先生は、患者さんにとっても頼りになる存在です。地域の子どもさんから高齢者まで、幅広い年齢層の患者さんにとって頼りがいのあるクリニックとなるでしょう。
これからも楽しくお仕事を続けてください。